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椎名芙美/うれしーな、はずかしーな

椎名芙美のグラビアデビュー作と謳われる本作は、半裸の彼女が扇情的なポーズで微笑むジャケットからも窺えるように、「MARE」レーベルに脈々と次がれる常套的演出の実践を容易に想望出来るものであった。それは、猥りがわしい衣裳を纏ったモデルが作品中の随所で披露する、ハプニングを装った作為的な局所露出をエッセンスとする一連のパフォーマンスである。しかしながら演者側意向からか、本作では衣裳の露出度に反して局所への防守は強硬であり、視聴者が翹望するような上述の儀礼的フォルムのうち “ハプニングを装った作為的な局所露出” にあっては、ついに達成されることのないまま本編の終幕を迎えるのである。

昨今の露出過多傾向にある “着エロ” ジャンルの表現スタイルに異存のある身としては、本作は意想外の好編となったものの、全編を通じて同系色調の場面提示、衣裳も淡色系に終始するうえ、あるいは撮影中の降雨の影響から当初の撮影プランが破綻し屋内撮影への変更があったのだろうか、各章の演出も似通って構成に変化が乏しく、1作品として単調な印象は否めない。


「椎名芙美 うれしーな、はずかしーな」 2019/09/27 発売 スパイスビジュアル(DVD/配信)





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